スティーヴ・ライヒ

再提出の場合は、再提出用紙をこの線に合わせて、ホッチキスでとめること。
(大阪府教育委員会認可 通信教育)

科 目 範囲 No. 提出期限 評点 通信番号 氏     名
鑑賞演習 U 10月24日 への26番 T23 マナくるみ

 ○自分の好きな曲(ジャンルは問わない!六甲おろしでもOK!)を聴いて、その曲について書きなさい。

曲  名 ドラミング その曲の作曲された年
                           1971年
作曲家
(フルネーム)
                           生年       没年
   スティーブ・ライヒ               1936〜        年
その曲の作られた時代背景

 1960年代のニューヨークに、美術が成立する最小限(ミニマル)の必要な条件を探索する芸術運動が興る。ミニマル・アートと呼ばれたその作品は、一見すると何の面白みも無いが、その単純さにもかかわらず様々な発見をもたらした。単純な形態がもたらす豊かな視覚体験、作品と見る人との関係、作品と置かれた場との関係、ミニマル・アートが提起したこれらの問題はそれ以降の美術界に大きなな影響を与える。
 そして、不必要な要素を切り詰めたシンプルで明快な形態は、建築やデザイン、ファッション、そして音楽にも多大な影響を与える。
楽曲について(どういう部分が気に入ってるか、推薦理由もはっきり書いてください)

 ライヒがアフリカでパーカションを学んだ直後の作品で、4つのパートからなる大作です。彼が開発した漸次的位相変移プロセスによる音響効果が最大に発揮された初期の代表作です。
 この曲にはメロディもコードすらありません。リズム・パターンのみの作品です。ボンゴ、マリンバ、グロッケンシューベルに補助としてピッコロ、口笛、楽器として人間の声が使われています。
 同じようなリズムを反復していくうちに楽器間のリズムを徐々にずらし、そのズレによって偶然に生まれる音響効果がすばらしいです。ミニマル・ミュージックは安定した拍子で徐々に変化するので聴いていて心地良いです。現代音楽の作曲家としては広く知られ若い人にも人気があるそうなので、始まりも終わりも無い反復音楽入門としてこの曲を推薦します。
作曲者について
 
 ユダヤ系アメリカ人、ニューヨーク生まれ、コーネル大学で哲学を専攻、ジュリアード音楽院そしてミルスカレッジでは,ルチアーノ・ベリオに作曲を学ぶ。ライリー、ヤング、グラスと並び、ミニマル・ミュージックの創始者。現代差曲からしく19世紀までの音楽構成を否定し、ジョン・ケージのように偶然性を作曲に取り入れメロディや構造を最小限に抑えた作品を発表する。複数のテープループの速度を変えて再生することで生じるモアレ効果を聴く「漸次的位相変移プロセス」という手法を開発した。